「老害」という言葉を最近よく意識するようになった。
老害とは、周りの人に迷惑を掛けてしまう高齢者のことを指す。
私の周りでも、会社近くの住宅街に住んでいる、かなりお年を召した高齢者が、たまに車道を走っている車に向かって何か(おそらく騒音のことだと思う)を注意しているような光景を目にすることがある。
以前は、電車内で友人と話している高校生に対して叱責している高齢者も見たことがある。
老害は定年越えの高齢者だけというわけでもない。
会社内でも先輩社員から若手の身だしなみだとか作法だとか、些細なことをくどくど注意する人はいないだろうか?
それが本当に注意すべき内容なのであれば良いのであるが、「最近の若いもんはけしからん」といっちょ前に考えてしまっている人は、既に老害当事者、もしくは老害予備軍と言っていい。
30代や40代でも若者から老害と認識されてしまうこともあるので注意が必要だ。
さて、老害とされる人達の特徴としては、
・イライラしやすく怒りっぽい
・我慢ができず忍耐力が無い
・自分の経験を無駄にひけらかす
・非常に頑固で相手に合わせる柔軟性が皆無
・自己中心的で自分の考えや行いが全て正しいと思い込んでいる
・声がでかく相手を威圧するような態度が多い
・何かとケチケチしている
などなど。
コロナウイルスの影響で皆が外出自粛しているにも関わらず、自分はジャージ姿でパチンコ店に繰り出し、それを他人から注意されれば「お前に指図される筋合いはない!」などと激昂するような人は、まさに老害である。
最近では、小学生や中学生、高校生や大学生などの10代20代の若者の方が、普通に敬語を話すし、大人たちよりも我慢強く、礼儀をわきまえているような印象だ。
さて、年は取りたくないとは誰もが思っていることであるが、こればかりはどうしようもない。
しかし、良い年の取り方というものはあるのではないだろうか?
年齢を重ねれば、外見や運動能力などの身体的劣化は避けようがない。
だが、若者よりも年配の方が有利な点を挙げるとすれば、それは「教養」と「品」だと私は思う。
知識や知恵は1日にしてならずであり、年齢を重ねた分、教養は多く学べる。
また、品についても、上品さというオーラは、若さだけではなかなか出せるような一朝一夕のものではない。
例えば、花や鳥の名前にお詳しいおばあさまは素敵だし、身だしなみを丁寧に整えられているおじいさまはカッコいい。
また、孫の世代の子達に対しても、常にやさしく寛大に接するというのは、人生経験が豊富で器が大きくないと出来ないことだと思う。
若作りも良いが、今後自分が老害と呼ばれない様、徐々に教養と品を身に付けていくことを意識していきたいと思う。