夏と言えばホラー。
ホラーと言えばゾンビ。
ゾンビとはホラー映画やゲームには無くてはならないものであり、最も人気のある化け物と言っても過言ではない。
米国では、実際にゾンビが世界中に蔓延した場合、ゾンビの脅威から逃れるためにはどうすればよいかについて、本気で議論されており、サバイバル本が出版されたり、対ゾンビの車が開発されたり、対ゾンビの家が造られたり、大学の研究論文になったりさえしている。
流石は自由の国、アメリカである。
ゾンビの魅力?としては、人が人を襲うという生理的な不快要素だったり、外見のグロテクスさだったり、噛まれると噛まれた人もゾンビ化してしまったりと、ホラーの様々な要素を持ち合わせた万能さが持ち味だ。
ホラーとつくからには、やはり人を襲わないと始まらない。
ヴァンパイアもジェイソンもエイリアンもプレデターも、化け物は皆、人を襲ってなんぼの世界であり、そしてそれぞれの化け物が人を襲う理由もまたそれぞれだ。
ではなぜ、ゾンビは人を襲うのだろうか?
その理由については、バイオハザードの映画の中で述べられている。
人がゾンビ化すると、脳で複雑な思考は出来なくなり、ただ単純な欲求に従い行動することになる。生物の最大の欲求は食欲、つまり「食べる」という行為である。人がゾンビ化すると、その「食べる」という欲望に従い、ただひたすらに人を襲うようになるのだという。
だが、ここで私は疑問に思ったわけであるが、最大の欲求は本当に食欲なのだろうか。
生物の3大欲求として、「食欲」、「睡眠欲」、「性欲」があるが、生きるのに必要なのは「食欲」と「睡眠欲」だろうから、最大欲求はこの2つの内どちらかになるのは否めない。
私の場合、食欲なら何とか我慢できるし、3日間程度であれば全く食べなくても大丈夫だと思う。実際に、病気で数日間食べずに過ごしたことはある。
だが、睡眠欲は我慢できても1日程度だろう。過去、24時間ずっと起きていた経験が私には無く、3日間寝ずに過ごすなど到底できそうにはない。
まだ理性が無く、欲求に忠実な赤ちゃんであっても、食べるよりもまず眠っている印象があるし、数日間寝ずに起きたままの赤ちゃんは聞いたことが無い。
なので、生物の最大欲求は睡眠欲ではないかと私は思う。
だとすると、ゾンビ映画やゲームだと、かなりのヌルゲーになってしまうことだろう。なぜなら、ゾンビ達は皆、眠ってしまい、人を襲うことが全くないからだ。
ゾンビが人を襲わないと、そもそもホラー要素として成り立たない。
主人公は、眠っているゾンビ達を尻目に、何事もなくただひたすら進んでいけば良いだけだからだ。
結局のところ、ゾンビが人を襲う理由は分からずじまい。
だが、ゾンビが人を襲ってくれないと、ゾンビビジネスが成り立たなくなるわけだから、世界中のゲーム会社や映画業界の株価が下がり、回り回って我々投資家にも悪影響を及ぼしかねない。
ゾンビさんにはこれからもビジネスに貢献していただくため、頑張ってもらわないと。