トミーメーセーのRich&Famous

投資でセミリタイアを目指しつつ、日々の気になることを綴っていきます

「もののけ姫」エボシ御前は理想のリーダーの1人だと思う

先日の金曜ロードショーで「もののけ姫」が放送されていましたね。

私は学生の頃に既に見ていたので内容は把握していましたが、この機会にまた久しぶりに見てみることにしました。

 

この歳になって改めて見てみると、学生の頃とは違った捉え方が出来るものです。

学生当時は、アシタカのカッコ良さやサンの可愛さばかりに目が行きがちでしたが、今回私が注目したのはタタラ場のリーダー「エボシ様」ことエボシ御前でした。

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エボシ御前はどちらかと言えばアシタカやサン達の敵側であり、学生の頃は、頑固でちょっと嫌な奴だな~ぐらいにしか思っていませんでした。

 

ですが、大人に成長し社会人となり、一応は課長の立場を任されている自分にとって、エボシ御前は組織のリーダーとしてなかなか見所がある人物であり、良い面でも悪い面でも、色々と考えさせられる人物だなと思いました。

 

●大の利益のために小を捨てる

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エボシ御前が最初に登場したシーンは、牛を使って荷物を運びながら、狭い山道を通っているところです。

その最中に山犬のモロ一族に襲われ、多くの犠牲が出てしまいました。

荷物の一部とともに、数人も谷底へ真っ逆さま。

ですが、谷底に落ちた人を助ける様子も無く、言わば見捨てる形で、隊列を組み直してすぐにその場を後にします。

 

一見、残酷でもあり薄情な感じもしますが、いつまでも足場の悪い山道に大勢いると、それこそまた敵に襲われてしまい、被害も拡大しかねません。

生存がほぼ見込めない人を助けるよりも、残りの人達と荷物を無事タタラ場まで届けるべきと、瞬時に判断しての事でしょう。

そのような判断をすぐに下すには、相当の決断力と覚悟が必要です。

 

●謝るときは素直に謝る

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アシタカが谷底に落ちた甲六(こうろく)達を、タタラ場まで無事届けたときの事。

甲六の妻のトキが現れ、トキが甲六を大声でどやします。

また、その際にゴンザと呼ばれるエボシ御前の傍に仕える大男にも、護衛がいながらこの様は何だ、という感じでどやします。

そのようなトキの様子を見て、エボシ御前は、「甲六、よく帰って来てくれた。すまなかったな。トキも堪忍しておくれ。私がついていたのにザマァなかった。」と謝罪し、上手にその場を収めます。

 

あの時はこういった理由があって対応できなかったなど、色々と言い訳をごねて責任逃れをするリーダーも多いかと思います。

あーだこーだと責任のなすりつけ合いをして時間を費やすよりも、素直に自分の非を認めてその場を上手く収め、改善策を講じるための有意義な時間に充てることが重要です。

 

●どんな人にも仕事を与える

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タタラ場では、女がよく働いています。

タタラ場は、鉄をつくるために女達がタタラを踏んでおり、エボシ御前は売られた娘をみかけると、皆引き取ってしまうのだとか。

ですが、女達の様子をみると、奴隷といった感じはせず、ちゃんと一人一人の人権を大切にしているようです。

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また、エボシ御前の邸宅では、体中に包帯を巻いた人が多くおり、彼等は門番を任されていたり、石火矢という火縄銃の武器開発、製造、修理をしている職人だったりします。

包帯を巻いた人はハンセン病患者とされ、通常であればそのような人に接触するのは極力避けたいという気持ちが働きますし、病人なので労働力としては扱わないのではないでしょうか。

 

ですが、エボシ御前はそのような人達にも、仕事と役割を与え、適材適所でしっかりとタタラ場の発展に貢献できる戦力として扱っているのです。

 

障害を持った人をみると、つい優しく接してしまう人もいます。それはそれで素晴らしいことなのでしょうが、そのような特別扱いされると、相手にとってそれがかえって迷惑と捉えられる場合もあります。

要は、差別されることなく、1人の「普通の人」として扱ってほしいのです。

 

人の幸せは4つあると言われます。

それは、

「人に愛されること」

「人の役に立つこと」

「人に褒められること」

「人に必要とされること」

 

これらは、仕事を通して満たされる場合が多いです。

不要な人はこの世には1人もいません。

ハンデがある人でも、仕事と役割を与え、活躍できる場を用意してやれば、輝くことが出来るのです。

 

 

●物怖じしない態度

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戦では前線で指揮を執り、戦国大名とは真っ向勝負。

使者を追い返す様を見たジコ坊からは、「いやぁまいった、まいった。大侍ももののけも眼中になしか。エボシタタラの女たちの勇ましいことよ」と評されます。

 

剣術や砲術にも優れ、特にサンとの一騎打ちのシーンは、とてもカッコ良くてしびれました。

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また、帝からの手紙についても、「こんな紙切れが役に立つのか」と一蹴。

強大な組織にも臆することなく交渉する様は、リーダーとして憧れさえ抱きます。

今でいうところ、政府の高官や会社の役員に対しても、一切物怖じせずに自分の意見を主張できるようなものでしょう。

敢えて汚点を挙げるとすれば、ジコ坊といった胡散臭い連中に加担してしまったことぐらいでしょうか。

 

●目的遂行のため最期までやりきる実行力

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シシ神退治では、これでもかというぐらいに策を弄し、最終的にはシシ神の首を獲ることに成功します。

途中、アシタカからタタラ場のピンチを伝えられた時は、「女たちにはできるだけの備えをさせてある。自分の身は自分で守れと・・・」と、エボシ御前はシシ神退治を優先させます。

あの場面について、エボシ御前は多少なりともタタラ場を心配したと考えられますが、残してきた女たちを信頼していたのでしょう。瞬時に問題ないと判断したのだと思います。

 

判断力もすごいですが、気持ちの切り替えと言いますか、不安要素が発生したとしてもすぐに切り替えることが出来る点はお見事です。

1つでも不安要素があると、そればかりに気を取られてしまい、肝心の目的を見失ってしまう人もいますから。

 

 

まとめると、やはり実力あってのリーダー気質だと考えられます。

実力が無ければ、自信も生まれませんし、人望も得られません。

まずは実力をつけるため、日頃からの努力は欠かせませんね。

 

エボシ御前は非常に優れたリーダーの1人だと私は思いますので、今後のリーダーシップの参考に出来ればなと思います。